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2012年1月27日

最近、たくさんの患者さんからインプラントについてTVで報道していたとのお話を聞きました。なんでも、NHKのクローズアップ現代で取り上げられていたようです。内容は、「最近インプラントのトラブルが増えている。歯科医院の経営も厳しく、利益のために安易にインプラントを始める歯医者もいる。ただ、インプラントは適正に処置されればとてもいいものである。」だったそうです。

実際の番組を見ていないので番組に関するコメントは出来ませんが、上記の内容はある意味真実だと思います。

インプラントはここ数年、かなり一般的な治療法として普及してきました。それに伴い、トラブルも増えているのは事実です。中には、利益目的で安易にインプラントを始める歯医者もいるでしょう。知識も技術もないまま始めれば、トラブルを起こす事は目に見えています。

患者さんの立場からすれば、そうした歯医者の技術を見極めるのは容易ではなく、インプラントにたいして疑心暗鬼になってしまうのも当然のことと思います。ですから、それらを見ぬく目を養うのにはいい番組でだったはずです。

それでも、番組のなかで適正な治療がなされればインプラントはとてもいいものだというコメントがあった事は評価できると思います。実際インプラントの5年生存率は下顎では98%前後、上顎では95%前後と非常に高い値が出ています。私がインプラントを入れた患者さんに感想を聞いても、どれも非常に高い評価を頂いています。

しかし、上手くいかなかったケースも幾つかあります。そして、患者さんが最も気にしているのは、その上手くいかなかったケースが自分だったらということなのです。

98%の成功率で、残りの2%の失敗に当たってしまった場合、皆さんはそれを納得できますか?おそらく、気持ちでは誰もが納得できないのではないでしょうか。でも、手術というものは100%ではないことを理屈で納得して、不安で逃げ出したい気持ちを抑えているのではないかと思います。

この、「理屈で納得する」ことが、インプラントをする前には必ず必要なのです。インプラントのメリットやデメリットについての十分な説明を受け、疑問点をぶつけて理屈の不安を取り除く。インプラント治療を受けた方は、その理屈を盾に手術前の不安と戦い、治療に挑まれています。

患者さんはインプラントを入れて欲しいのではなく、おいしく食事が出来るようになりたいと願って歯科医院のドアをたたきます。インプラントはブリッジや入れ歯と並ぶ、あくまでも治療の一つの手段です。

それでも、成功すればインプラント治療はとてもいいものだと、なんとなく患者さんが思われているから、インプラントに関心が集まっているのです。ただ、インプラントを成功させるには、噛み合わせ、歯周病、外科、補綴など様々な知識と技術が必要になります。それらを担当する歯科医師が持ち合わせているかどうかを患者さんが見極める事はおそらく容易な事ではないと思います。

私は、患者さんのこうした不安を出来るだけ取り除いてあげることが、最も大切ではないかと考えています。当院の取り組みとしては、診査診断、リスク説明はもちろんのこと、より安全な手術ができるよう心がけています。

これはその一つで、CTによる3次元治療計画に基づき、治療計画どおりの結果を出すために、コンピュータで作ったドリルガイドを用いた手術のご紹介です。

3D設計に基づいたガイドを作成します。

ガイドをお口の中に入れたところ。

治療計画どおりに、インプラントを入れることができました。

インプラント治療が怖くない方など一人もいらっしゃいません。皆さん不安と戦って、インプラントを入れていらっしゃいます。どう納得するか。そこが一番大切なところではないでしょうか?

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2011年11月16日

今日はインプラントのケースです。上顎の奥歯の骨がなくてインプラントが入れられないといわれた方は是非ご一読ください。

上顎の奥歯の上には上顎洞と呼ばれる空洞があります。この空洞は人によって大きさがまちまちですが、空洞が大きい場合、上顎洞底が歯の根まで達します。歯を抜くとさらに低なり、場合によっては口と上顎洞の間の骨の厚みが1mmしかないなんてケースもたくさんあります。

インプラントを入れるためには最低6mmの骨の厚みが必要で、出来れば10mm以上が理想です。このような骨の厚みがないケースはまれのように思われるかもしれませんが、日本人の約半数がこのタイプだといわれています。


まずは、CTによるシミュレーションです。10mmのインプラントを入れた場合ご覧のように半分近く上顎洞へ突き抜けてしまいます。場所によっては骨の厚み3mmしかありません。


前から見た断面図です。写真の右側が頬、左側が上あご、上部中央の黒い空洞が上顎洞です。


3Dで患者さんの左斜め上から除いた画像です。上顎洞に突き抜けているのが分りますね?(わかりにくいとは思いますが・・・)

こうしたケースは「上顎洞挙上術」を行います。

ここから先は、血を見るのが苦手な方はクリックしないでください!!!


まず、切開して骨を露出させます。


CTであらかじめどの位置に上顎洞があるか分っていますので横から四角い窓を開けて上顎洞の粘膜を破らないように骨から剥離します。(上顎洞の粘膜は非常に薄く、ちょうどゆで卵に付いている膜をはがすような感じです。)さらにインプラント入れる穴をあけます。


上顎洞の粘膜と骨との間に人工骨を入れてスペースを確保し、インプラントを埋入します。四角い窓の中に見えるのが人工骨です。


窓開けは超音波を使いますので、外した窓はご覧のように奇麗にもとに戻せます。超音波は骨を簡単に削りますが、柔らかい粘膜などは傷が付きにくいのが特徴です。


最後に成長因子を入れて、骨の再生を促します。


ブルーのラインが最初の上顎洞の底、黄色のラインが挙上した後の上顎洞の底です。間には人工骨が入っていますので、少しずつ自分の骨に置き換わります。

このブログもおそらく手術を受けた患者さんもご覧になっていると思いますが、「術後の経過はいかがですか?」。皆さんには後日ご報告致します。

上顎洞挙上術はインプラント治療の中でも非常に難易度の高い手術です。どこの医院でも行っている訳ではありません。もし、上顎の奥歯の骨が薄くてインプラントを入れられないと断られた方は是非一度ご相談ください。


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2011年10月29日

8月の末に新しいインプラントを導入しました。既に何本か使っていますが、今日はそのインプラントの特性についての講演会に行って参りました。

新しいといっても、欧米では7年前から販売され、とても良好な臨床データが揃っている製品です。ご存知の方も多いと思いますが、日本は欧米の新しい技術の認可を受けるのに非常に時間がかかります。ですから、薬品や材料については欧米に比べ5年〜10年遅れています。

海外の文献を読んだり、学会にでたりして得られた新しい技術や知識も日本で応用するには個人輸入などをして、歯科医師がリスクを背負わなければ導入することができません。

今回の新しいインプラントも4年前に参加した海外の学会でとても経過が良好であるという報告が多数なされていたものです。こうしたタイムラグの問題は先進国としてもう少しなんとかして欲しいものです。

さて、本題に戻ります。この新しいインプラントはどこがいいのか?

何と言ってもインプラントの周りに早くしかも確実に骨が再生されるというものです。

これは、どんなメリットがあるのか?例えば、今までインプラントの手術をしてから歯を入れて負荷をかけられるようになるまで下顎では3ヶ月、上顎では6ヶ月待たなければなりませんでした。ところが、この新しいインプラントは下顎で2ヶ月、上顎で4ヶ月で負荷をかけられるようになりました(十分に安全な待機時間です)。

そのため、リスクの高い喫煙者や糖尿病患者、骨粗しょう症患者にもより確実な治療が可能となります。また、骨が痩せてしまって十分な長さのインプラントを入れられない方でも、短いインプラントでこれまでの長いインプラントと同等の力に耐えられるようになります。

これでまた一歩、安全で確実なインプラント治療に近づきました。

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2011年9月22日

久々に凄い台風が来ましたね。通勤の足にはかなり影響が出たようですが、皆さんのところはいかがでしたでしょうか?

さて、本日のお題はインプラント。しかも、一歩間違えば大失敗になりかねないリスクの高い症例です。レントゲン写真の真ん中の歯が問題の歯です。根の先に広範囲な黒い陰があり、根の治療を行いましたが改善せず抜歯となりました。

次に抜歯した後にどうするかですが、犬歯はまったく問題のない歯ですから、この場合インプラントがファースとチョイスとなります。患者さんもインプラントを選択されました。しかし、とても危険とはいえないものの、インプラントを入れる方向を少し間違えると、隣接する歯を傷つけてしまう恐れがあります。

こういったケースは、コンピュータでシミュレーションした通りにインプラントを入れられるよう、サージカルガイドと呼ばれるドリルガイドを使うのが一番安全です。

 
CT画像から3Dシミュレーションを行い、ドリルガイドを製作しました。


ガイドをお口の中に入れた様子です。金属のリングに沿わせてインプラントを入れる穴を形成すればシミュレーション通りにいくというものです。


それでも、絶対安全はありませんから、念のため最初に使う細いドリルを入れたところで位置確認を行いました。設計通りであることが確認できたところで、インプラントを埋め込むのに必要な径まで穴を拡大します。


インプラントを入れたところです。シミュレーションと寸部違わぬ位置にインプラントを入れることができました。

正直言って、ある程度の経験があれば、これくらいのスペースならガイドなしにインプラントを入れることは可能です。しかし、ガイドを使えば安全性はさらに高まります。インプラントは絶対安全に行わなければなりません。安全策はいくら行っても、無駄ということはないと思います。

さて、気になる経過ですが、先日術後2週間の経過観察に患者さんが来院されました。「腫れ」や「痛み」は全くなく、痛み止めも飲まなかったそうです。「抜歯の時の方が大変でした」とのことでした。

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2011年9月 5日

皆さんインプラントの手術はとても恐ろしいものだと考えていらっしゃいます。
特に、痛みと腫れについてはものすごく不安を持たれているようです。

今回は、条件は限られますが、ほとんど痛みが出ないインプラント手術をご紹介致します。

術前の状態です。麻酔は虫歯治療と同じだけ。

粘膜をインプラントのサイズに合わせて切り取ります。奇麗に骨が再生しています。

インプラントの長さと太さにあったホールを形成します。ご覧のように、大量出血することはありません。

インプラントを入れ、粘膜が奇麗に治るようなキャップをします。手術直後の写真ですが、もう出血もありません。これで手術終了。今回僅か10分の手術でした。

初診時の写真ですが、歯の根が折れてしまい抜歯しました。ブリッジを選択する場合、まったく問題のない前後の歯を削ることになるため、このような症例ではインプラントがベストといえます。
 

患者さん曰く「インプラントの手術は思ったより、何でもなかったです。抜歯の時の方が大変でした。」とのことです。

このような症例であれば、痛みや腫れはほとんど出ません。ブリッジより遥かに易しい処置といえます。

ただし、すべてがこのように上手くいく訳ではありません。どの程度の手術になるかはあらかじめ予想できますので、ご相談ください。

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2011年7月23日

今回は前歯のインプラントのお話。

まずは、写真をご覧ください。どの歯がインプラントかわかりますか?

前歯のインプラントはきれいに仕上げることが非常に難しいのですが、ご覧のようにうまくいきました。右隣の歯茎もきれいにしたかったのですが、患者さんのご希望がそこまでなかったのでいじっていません。

問題はこのままずっとこの状態でいられるかどうかです。写真をご覧頂くとインプラントの周囲に厚い歯茎が確保されています。歯茎がこれだけ十分にあれば基本的に歯茎が極端に痩せることはありません。きっとこのままきれいな状態でいてくれると期待できる症例です。

正解は写真向かって左から2本目です。

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2011年6月12日

昨今、喫煙者の方々はだいぶ肩身の狭い思いをされているようですが、残念ながらインプラントの治療でも喫煙は悪影響を及ぼします。

まずは、上のレントゲン写真をご覧ください。根の先端に歯よりも大きな嚢胞(のうほう膿の塊)があります。これまで度々腫れていたそうですが、ずっと放置されていたそうです。残念ながら残すことは出来ません。

さて、喫煙者の問題点は何かと申しますと、「治癒が遅れる」ということです。
この症例では、喫煙者でなくてもこれほど大きな嚢胞があれば、歯を抜いた後にゴッソロ骨が無くなってしまいます。

まず、最初に適用したのは抜歯時にPRGF(成長因子)を入れることです。これにより粘膜の回復が通常より早く起こります。1ヶ月後粘膜が回復したところで、人工骨とPRGFを入れて骨の再生を促しました。通常なら問題なく成功するはずでしたが、なんといってもヘビースモーカーでしたから、手術したところの粘膜がうまく治らずに傷口が開いてしまいます。

それでも定期的なケアを行っていると粘膜が次第に閉じて骨が再生されてきました。

左側のレントゲンではぶつぶつしたものが確認できますが、これが人工骨です。右側の写真では自分の骨が再生して人工骨が目立たなくなっています。

CTを取って骨の状態を確認してみると、とてもいい状態になっていました。しかし問題はインプラントをする際に歯茎をたくさん切ってしまうとインプラント周囲の歯茎が無くなってしまうことが懸念されました。

しかも、この患者さんとても嘔吐反射がつよく、治療を開始した直後はデンタルミラーを口の中に入れただけでもむせてしまう有様で、インプラントの手術がはたしてできるのだろうかという機具もありました。

そこで、今回は歯肉を切開しない(フラップレス)手術を選択しました。これは、インプラントを入れる部位に直径4mmの小さな穴をあけてそこにインプラント入れるという方法です。しかし、骨の状態を目で見ることが出来ないため、インプラントを入れる位置や方向を間違うと、しっかり骨に入っていないということになりかねません。

そのため、今回ガイデットサージェリーも適用することにしました。


これがその装置です。CT画像からコンピューターでインプラントを入れる位置を設計し、光造形という技術を用いてご覧のようなガイドを作ります。この金属の筒に沿ってインプラントを入れれば、シミュレーション通りになるという優れものです。


これで、「安全」「確実」「低侵襲」の手術が可能となります。

術後の出血はほとんどありません。ご覧のように少し血がにじむ程度です。この方法だと、歯を抜く時より痛くありません。この部分で硬いものを咬まなければご飯もすぐ食べられます。


設計通りの位置にインプラントを入れることができました。

これなら、術後感染のリスクはほとんどありません。それでも、術前時術後に禁煙して頂くようお願いしています。(かなり難しいようですが・・・)


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2011年5月17日

インプラントが痛くないなんて言うと、「嘘を言うな」と怒られてしまうかもしれませんが、でも本当なんです。
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この患者さんは30代の女性で、歯が割れてしまったので抜歯してインプラントにしました。抜歯後の骨の再生を促すために、PRGFを行っていますので、通常より早く骨が再生したため良好な結果が得られています。

さて、本題の痛くないインプラントですが、インプラントは手術をするから痛いものだと皆さん思われていますが、基本的にインプラントを入れるだけであればほとんど痛みはありません。少なくとも抜歯よりも痛くないと言えます。

インプラントを検討されている方は、当然抜歯を経験した、あるいはこれからすることになっているはずですが、抜歯に耐えられれば、インプラントの手術で痛みに付いて心配する必要はありません。それほど恐れることはないのです。

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このケースではインプラントを入れる時にほとんど歯肉を切っていません。こういった手術ができれば、まず張れや痛みはありません。インプラントの手術は、安全な治療計画を立て、確実な技術があれば、本当に痛みはありません。

その証拠に、痛み止めは飲みましたかと、この患者さんに伺ったところ。「あれ?飲んだっけな?とにかく痛みは無かったので、飲んだかどうか忘れちゃった。」そうです。


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2011年4月13日

今日、患者さんよりこんな質問が寄せられました。

「歳をとると、回復が遅いからインプラントが骨に付かないんじゃないかしら?」

答えは。「いいえ」

人間の骨は常に新しいものに置き換わっています。これを専門用語では「リモデリング」と呼んでいます。もちろん、再生のスピードに個人差はありますが、年齢によるものはそれほど大きくはありません。それよりも。糖尿病や骨粗鬆症といった全身疾患が再生の妨げになっていることはよく知られています。

当院のインプラント治療の最高齢者は80歳で1度に4本のインプラントを入れています。3ヶ月後には、ご自分の歯のように咬むことができるようになりました。1年経過しましたが、全く問題はありません。そう、先日メインテナンスにお見えになり、ブログに掲載した患者さんです。

お食事をおいしく頂くことによって、ますますお元気になられたようです。

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2011年4月11日

だんだん暖かくなってきましたね。昨日は、低侵襲な上顎洞挙上術の講習会に日本橋まで出かけましたが、地下鉄では節電のため空調が切られて少々蒸し暑く感じる程でした。なぜか、銀座線だけは窓が開けられ、風が入り込んできましたが、よく考えてみると銀座線は節電に関わらず以前から窓が開けられていたように思います。同じ営団でも路線によって対応が違うのはなぜでしょう?

さて、今回の講演内容は上顎洞を挙上する際に、インプラント打ち込む穴からアプローチしようというもので、腫れや痛みや感染起こりにくいといったメリットがあります。とはいえ、これまでやってきた上顎洞挙上術と技術的にほとんど変わらないため、器具が入手できれば近いうちに導入できるかと思います。

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2011年4月 6日


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このところ、ちょっと忙しくて更新をさぼっていました。
さて、今日は1年前に入れたインプラントのメインテナンスについてのお話です。
まずは、レントゲン写真をご覧ください。左が1年前、右が先日のものです。ほとんど変わらないですね。特に注目して頂きたいのが、インプラントの周囲の骨です。全く変化なしと言えます。

インプラントを長持ちさせるためにはメインテナンスは欠かせません。今回は、ちょうど1年経過したため念のため、ねじを外して上部構造と呼ばれる歯の部分の裏側の汚れを確認しました。

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わずかに汚れは付いているものの、炎症を起こすような状態ではありませんでした。患者さんのお掃除の賜物です。

昨年インプラントを入れた後、患者さんにお礼と言われてお食事に誘われました。一緒にお食事していて、隣でバリバリといい音をさせているのを聞くと、こちらも嬉しくなってきました。

この患者さん、今年で81歳とのことですが、決してそうは見えません。おそらく、よく噛めることで口元の筋肉が発達して、年齢よりも若く見えるのではないかと思います。インプラントは、歯を補うだけではなく、顔貌をも若返らせてくれます。

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2011年3月30日

saisei.gif当院では、自己血から取り出した成長因子を用いた、再生医療を積極的に行っています。

最近、成長因子を有名にしたニュースがありました。2010年のウィンブルドンで優勝したナダル選手が、故障した両膝の治療にPRGFを使って奇跡の復活を遂げたというニュースが流れました。靭帯の修復にはとても時間がかかることが知られていますが、PRGFを用いることによって、短期間で治療することが可能となったのです。ちなみにPRGFを開発したBTIという会社はスペインで、ナダル選手もスペイン出身です。その他にも、ブラジルサッカーのロナウドやご存知タイガーウッズも同様の治療を受けているそうです。

この成長因子、どんな傷でも治りを早くする働きがあります。上で述べたような、靭帯の損傷はもちろんのこと、皮膚の再生や、骨の再生のスピードを速くする働きがあります。

歯科の領域では、インプラントに必要な骨の再生を促したり、歯周病で失った歯周靭帯の再生を促したりといったところで応用されています。

当院でも、骨造成(骨移植)にはもちろんのこと、抜歯した穴に入れて骨の再生を早めたり、歯周病の再生療法に応用したり、嚢胞(のうほう)摘出後の骨再生に用いています。かれこれ3年近くやっているため、症例数も200以上になりましたが、とても効果のあるものであるとの感触を得ています。特に、抜歯後の骨再生については、7割近くの患者さんがこのPRGFを選択されています。

現在普及している再生療法は、動物タンパクや化学合成物を用いているため、安全性においては絶対ということはなく、敬遠される患者さんもいらっしゃいます。それに比べ、PRGFは自己血を遠心分離機にかけて取り出しているため、安全性にも全く問題ないため、患者さんにも自信を持ってお勧めしています。

PRGFについて、関心のある方はお気軽のご相談ください。

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2011年3月22日

インプラントを検討されている方は多いと思います。しかし、中には骨が無いためにインプラントが出来ないと断られた方もたくさんいらっしゃいます。今回は、通常ならインプラントが入れられなくなるケースを、ざまざまな方法で骨を作った症例をお見せします。

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写真をご覧ください。右下のブリッジの土台となっている奥歯の根の周囲の骨が無くなっています。黄色のラインは、太い神経の走行を示しています。普通に抜歯して通常の長さのインプラントを入れれば、神経を傷つけてしまいます。少なくとも神経より2mm上でインプラントを止めなければなりません。

このようなケースにインプラントを入れるには2つの考え方があります。
積極的な骨の再生は行わず短いインプラントをたくさん入れる。
骨を作って、理想的な長さのインプラントを最小限の本数で入れる。

このケースでは、さらに歯周病と歯ぎしりなどのリスクがあり、まずは骨を再生させその後安全な本数のインプラントを入れるということになりました。

ortho_implant2.JPG
まず行ったのが自然挺出です。人間の体はとても良く出来ていて、不要なものを体の外に出そうとします。歯も感染していれば、ご多分に漏れず排出されます。写真は、ブリッジを外して歯の根を分割し、何もせずにしばらく放置しておいたものです。感染した歯が伸び出しています。

健全な組織の周りには再生が起こります。歯の根の先端は健全な組織ですから、伸びた分だけその周囲に骨が再生します。草を抜く時に一緒に周囲の骨が盛り上がって来るようなイメージです。

ortho_implant3.JPG
自然挺出が止まったところで、矯正装置を付けて積極的に引っ張り出します。歯の根にフックを付けてゴムで引っ張っています。同時に骨も引っ張られるように再生してきます。

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引っ張り出しが終わったら、抜歯ですが、抜歯すると周囲の骨が3割程目減りすると言われています。それを防ぐために、ソケットプリザーベーションといって骨の目減りを防ぐ処置を行いました。今回は、非吸収性の膜を抜歯した穴に被せて骨の再生を助けています。また、PRGF(成長因子)を入れて再生のスピードを速めています。

ortho_implant5-1.jpg
そして、先日インプラントを入れました。インプラントの先端は、太い神経まで安全な距離が確保されています。実は抜歯した部分の骨は十分にあったのですが、既に抜いてあった部分(写真の右側のインプラント)の骨の幅がなく、インプラントを入れる時に人工骨を使っています。

ortho_implant6-1.jpg
術前と術後のレントゲンを重ね合わせてみました。骨の高さが変わっているのがお分かり頂けますね。少々時間はかかりましたが、骨を再生する手術をすること無く、骨を再生させることが出来ました。

実は、骨の幅を回復させることは易しいのですが、高さを回復させることは非常に難しいと言われいます。今回のケースでは、その非常に難しい高さの回復を、手術をすること無く回復させたという点では、患者さんに取って非常にメリットのあることだったと思います。

インプラントを入れるのであれば、このように歯を抜く時から先のことを考えて、治療計画を立てていくことで、より確実なインプラント治療が可能となります。

歯を抜いた後にインプラントを考えれいらっしゃるのでしたら、抜く前に一度ご相談ください。もちろん、既に抜いてしまっていても、いろいろと方法がありますので、ご心配なく。


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2011年3月 9日

久しぶりにインプラントのお話をしましょう。まずはレントゲン写真をご覧ください。

sinus_lift1.jpg
このレントゲン写真は、約1年前に初診で来院された患者さんで、左上の骨の厚みが無くてインプラントが出来ないと言われて相談に来られた患者さんです。黄色の線は、骨のラインを示しますが、上のラインは上顎洞(副鼻腔)と呼ばれる空洞の底になります。そのため、薄いところは1mm程しかありません。

CTで確認したところ、幸い上顎洞に炎症が認められなかったので、上顎洞挙上術を行い骨造成を図りました。

sinus_lift2.jpg
上顎洞を挙上した空間には、人工骨とPRGF(成長因子)を入れて、新しい骨が出来上がるのを半年待ちます。白い粒が人工骨です。手術後は、若干腫れたものの、痛みはさほど無かったそうです。また、人工骨を使っているため、他から骨を削って持って来る必要がないため、患者さんの負担はかなり軽くなっています。

sinus_lift4.jpg
そして、本日インプラントを入れました。造成した骨は、なかなかいい硬さに出来上がっていました。これで、インプラントが骨に生着するのをしばらく待ちます。おそらく、今回は腫れや痛みはほとんどないと思われます。

上顎の骨が出来上がるのを待っている間に、右下にもインプラントを入れて、咬めるようにしてあります。

骨が無いところでも、少し時間はかかりますが、骨を作ってインプラントを入れることは可能です。もちろん、条件によって難易度が異なります。今回のケースは、一見難しそうですが、条件が良かったため、患者さんの肉体的負担も少なく、比較的簡単に手術が終わりました。

インプラントでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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2011年2月18日

先日、歯茎が腫れたので見て欲しいと来院された患者さんです。歯茎の状態は、以前ご紹介した歯根嚢胞(のうほう)に似ていましたが、レントゲン所見ではそのような陰はありません。

発症するまでの経緯を伺ったところ、破折の可能性があったため、切開して問題を確認することにしました。

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切開してみると、ご覧のように骨に丸い穴があいていて、歯の根を覗き見ることができます。肉眼では解りづらいのですが、ルーペで見ると歯の根に亀裂が入っているのが確認できました。

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歯に亀裂が入ったり、完全に割れてしまった場合、出来るだけ早く抜く必要があります。さもなくば、亀裂や破折線に沿って骨が無くなってしまいます。最初の写真がその証拠ですね。ポッカリ穴があいてしまってます。

さて、当院では7割の方が抜歯をした後にPRGFと呼ばれる成長因子を入れています。
これは、歯を抜く前に20ml程採血をして、血液を遠心分離器で各層に分離し、血小板が多く含まれている層を抽出します。血小板の中には、治癒を促す成長因子と呼ばれるものがたくさん含まれているため、これを傷口に注入すると、早く回復してくれるという優れものです。

薬と違って自分の血液を分離したものですから、全く害はありません。これまで、200症例近く行っていますが、骨の再生や歯周病の再生に効果があることを実感しています。

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黄色の透明の液体は血漿で、その上に浮かんでいるのはフィブリン膜です。この辺の詳しいことは、別の機会に譲りますが、歯を抜いたところに成長因子を入れ、上からフィブリン膜を被せて縫い付けてあります。

3〜4ヶ月程で骨が再生して、インプラントが入れられる状態となります。

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2011年1月27日

インプラントを検討される方が最も心配していることは、手術による痛みと腫れではないかと思います。

本日、2週間前にインプラントの手術された方が、2人来院されましたのでその方達にインプラント後の痛みと腫れに付いて伺ってみました。

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このレントゲン写真の方は左下に2本インプラントを入れました。歯を抜いてから数年経っているため、骨の状態がよくインプラントを入れるのには良い条件でした。そのため、手術時間も短く30分程度で終わりました。

手術前に痛み止めを飲んで頂いていますので、麻酔が切れてもほとんど痛みはなかったそうです。しばらくすると痛みがあるのではないかと身構えていたそうですが、結局その後も痛みはでなかったそうです。

腫れに付いても、ほとんど問題なかったようで、翌日指で押してみたらすこしふくらみを感じる程度だったそうです。

このように、条件がいい症例であれば痛み止めすら飲まなくて済んでしまいます。

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次の方は左下に1本インプラントを入れました。この症例は歯を抜いてから4ヶ月後の手術で、骨がまだ完全に固くなっていない状態でした。そのため、インプラントを入れるのと同時に人工骨を入れています。

術後は、1錠だけ痛み止めを飲まれたそうです。その後、痛みは治まり追加することはなかったそうです。

腫れについては、2日程すこし腫れたそうです。でも指で押さなければ痛くはなく、それほど気にならなかったそうです。

この症例の場合、人工骨を入れるために歯肉を少し引き延ばさなければならなかったため、若干の腫れが出ることが予想していました。患者さんんもそのことがわかっていらっしゃったので、心配することはなかったそうです。

痛みを予測することは難しいことですが、これまでの経験で手術内容ごとの傾向はわかっています。
インプラント手術の約3割は条件がよく、痛みや腫れがほとんどありません。
約5割は、若干の付帯手術を伴うもので、1〜2錠の痛み止めで対応でき、腫れもわずかです。
約1割は、複雑で大きな手術のため2〜3日痛みと腫れがのこります。
残りの1割は、予測が外れています。

まあ、これはあくまで私の経験則です。それでも、多くの方が想像されているより痛みと腫れが少なかったとおっしゃっています。


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2009年12月 7日

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皆さんこんばんは。先日大学の医局の忘年会がありました。いつもこの時期にあるのですが、今年はコートなしで出かけられました。本当に暖冬ですね。

さて、今日は先日おこなったインプラントの手術をご案内します。インプラントは、基本的に骨のあるところに立てるものですが、いろいろなテクニックを使うことによって骨の少ないところにも植立することができます。

今回は、下顎前歯部の薄い骨にインプラントを入れる時のテクニックをご紹介します。

インプラントの直径は基本的に4mmあり、安全な植立のためには最低6mmの骨の幅が必要です。しかし、この症例では、骨の幅が3mmほどしかありません。そこで、顎堤の真ん中に切れ目を入れて骨を前後に割り広げ、そこにインプラントを入れる「スプリットクレスト法」というのを行いました。

1枚目の写真が切れ目を入れた後です。切れ目を入れるのには、超音波切削器具を使っています。これは、骨などの硬い組織はよく削れるのですが、歯ぐきなどの柔らかい組織は切れないといった特徴を持っており、血管や神経損傷のリスクが極めて低く安全な手術が可能となります。

2枚目が骨を広げてインプラントを入れた写真です。例えは悪いですが、ちょうどパンをスライスしてサンドイッチを作るような感じですね。それでも、骨がかなり薄いため、インプラントの直径も3.25mmと通常より細いものを選択しています。

3枚目が溝や周囲にドリルで削ったときに出た削りカスの骨と人工骨をミックスしたものを補填した写真です。若干の造骨を期待しています。

骨を割り広げることで、難しい造骨処置を行う必要がなく、早く確実なインプラントの埋入が可能となります。

骨のないところにインプラントを入れるには、いろいろな方法があります。今回はそのほんの一例です。ご参考になりましたでしょうか?
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2009年11月17日

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ずいぶん寒くなりましたね。昨日は、休診日で大学に行って参りました。毎週月曜日は医局会といって、科に所属する先生が全員集まって、症例検討や勉強会や事務連絡などをおこなう会議を開いています。昨日は、大学院生の学会発表の予演があり、僕の専門分野でもあったので楽しく議論してきました。

研究というものは、世界でまだ誰もやったことがないことを行う仕事なので、僕にとってはとても楽しいことでした。大学を離れてからしばらく研究をしていなかったのですが、今はアドバイザーという形で参加することができ、また一つ楽しみが増えた感じです。

さて、今回は骨移植をともなう奥歯のインプラント(レントゲン写真の右側)です。骨移植といっても、一番簡単なものです。インプラントの周りに少し骨が足りなかったので、ドリルで穴をあけたときの削りくずと人工骨を少し足しただけです(白黒写真)。

これだけで、ものすごく骨ができる訳ではありませんが、この症例の場合これで十分な骨の再生が見込めます。手術時間は約30分で、痛みは痛み止めを1回飲んだだけで治まったそうです。それと、あめ玉くらいの腫れができたそうです。

2週間後に糸を抜いたときにはきれいに治っていました。下顎の場合3ヶ月待ってから歯を入れます。レントゲン写真向かって左側(患者さんの右側)上下とも私がインプラントを入れました。

上顎は、とても骨が薄く上顎洞挙上術を行ったケースですが、こちらは難易度の高い骨移植です。インプラントは骨がないから入れられないという時代はずいぶん前に過ぎています。骨がなければ、あるところを探し、それでもなければ骨を作ってインプラントを入れることができます。

もちろん、どんなケースでもできる訳ではありませんよ。インプラントは無理かなと思われている方は、一度ご相談ください。このケースも他の歯科医院で上顎のインプラントは無理だと言われて来院された方です。
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2009年10月28日

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昨日は台風一過でとても気持ちのいい1日でしたね。私は、毎日職場まで3キロの道のりを歩いて通っているのですが、こんなに気持ちのいい日は久しぶりでした。思わず撮った写真がこちらです。

1枚目は上野毛の駅近くの富士見橋からの風景です。世田谷百景の一つです。もう一枚は二子玉川の再開発です。どこまで伸びるのやらと工事を見守っていましたが、やっと止まりました。再開発もいいのですが、もう少し他のやり方があったのではと思います。

さて、今日は先日行ったインプラントのレントゲン写真をお見せします。患者さんのお口が思ったより開かなかったので、少し手間取りましたが、約30分の手術でした。

手術後の痛みもほとんどなかったそうで、手術直前に痛み止めを1錠飲んだだけで追加はしなかったそうです。インプラントの手術を受ける患者さんが、皆さん口を揃えて、手術前はすごく緊張したけれど、終わってみればこんなに簡単なのかと拍子抜けしてしまったとおっしゃいます。

一つには、手術の前にありとあらゆるリスクについて説明をしますので、いろんな心配をされるようです。また、手術という言葉のイメージもインプラントの手術内容にくらべて、もっと大変なことのように受け止められているのではないかと思います。

しかし、私としても安易にインプラントを選択して欲しくないと考えていますので、踏み絵のようなものだと考えて頂き、インプラントは決して簡単だとは言うつもりはありません。その辺りのところは、ご理解ください。このケースは、完成したらまたご報告します。
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2009年10月16日

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ブログのアップを少々さぼっておりました。でも仕事はしてましたよ。

さて、今日は昨日の症例をお見せします。まず一つめは、普通の虫歯治療です。2本古い金属の詰め物が入っていましたが、金属の下の色が少しおかしかったのでやり直しをしました。

このようなケースは、ほとんど金属で入れ直すところが多いのですが、当院では詰め物に金属を使うことはほとんどありません。写真のように白い歯にします。

材料は硬質レジンと呼ばれる古くから使われている物ですが、きれいに仕上げるには手間ひまがかかるので、奥歯に硬質レジンを第一選択としているところは少ないようです。

実際この処置も2本で1時間近くかかっています。そのかわり、1回で終わりますし、仮詰めの必要がないため感染を起こさないことや、歯を削るのが最小限で済むといったメリットがあります。

それから、次はインプラントの症例です。すこし、遠くから通って頂いているためできるだけ治療回数を少なくしています。インプラントの手術(30分弱)が終わると、2週間後に糸を抜き(5分)、1ヶ月後に経過観察を行い(クリーニングだけ)、さらに1ヶ月後に大まかな型取りをし(5分)、その2週間後に精密な型取りをし(30分)、2週間後に装着(30分)しました。

この症例では、前後の歯も上記の硬質レジンで治しています。患者さんに正直な感想を伺ったところ、「長かった」とおっしゃられました。私にとっては、最短で治したつもりだったので意外でしたが、やはり患者さんの立場では長く感じられるのだなと反省しました。今後は、できるだけ早く入れられるようにがんばっていきたいと思います。
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2009年9月16日

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これは先日行った症例です。患者さんは、7年前に私が作った下の入れ歯を使っていらしたのですが、最近残りの2本の歯がグラグラしてきたために、インプラントを決断されました。

これまでの入れ歯でもそこそこ咬めるとおっしゃって頂いたのですが、やはりもっと咬めるようになりたいという希望が強くあったようです。そこで、患者さんが取り外しできるような入れ歯タイプではなく、取り外しのできないブリッジタイプをお勧めしました。

メリットとしては、入れ歯タイプより格段に安定してまるで自分の歯のように咬めるようになります。また、入れ歯の下に食べかすが入って痛くなることもありません。そしてなにより、インプラントを入れたその日から咬めるようになります。

普通、インプラントを入れたら骨に結合するまで3〜6ヶ月待ってからでないと負荷をかけられないのですが、4本以上のインプラントを確実に固定させ、それを仮歯でしっかりと連結することで、骨との結合を待つことなく負荷をかけることが可能となります。

ですから、手術前は入れ歯だったのが、手術後にはまるで自分の歯のようなブリッジが出来上がり、食事ができるようになります。手術方法によってはほとんど腫れや痛みもありません。(今回は、余分な骨を削ったり、骨移植を行ったりしたため、翌日若干の痛みが出たそうです。)

手術当日に入れたブリッジは仮の歯なので、硬い物は控えて頂いていますが、3ヶ月後には最終的な物が出来上がり、なんでも食べられるようになります。入れ歯では食べられないような、アワビやタコのようなものも食べられるようになります。

ただし、嫌いな物は食べられるようになるとは限りませんが(以前治療後に「ずいぶんいろんなものが食べられるようになったけれど、嫌いな物だけは食べられるようにならないわ」とおっしゃっていた方がいらっしゃったもので・・・)。この症例の詳細は後日ご報告します。
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2009年9月 9日

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今日最終的なセラミックが入ったインプラントの症例です。

当院では、3社のインプラントをケースに応じて使い分けています。今日のケースはAstraというメーカーです。他社のインプラントが毎年のように新しい製品を出してくる中、Astraは昔から変わらぬ製品をかたくなに生産しています。しかも、それが古くさくなるどころか、他社がAstraのインプラントをまねて作るくらいに、最先端の性能をもったインプラントだと言えます。

歯茎に穴があいた写真をご覧ください。歯肉に炎症が全く認められず、とてもきれいな色をしています。真ん中の写真は土台を立てたところ。チタン製です。

そして、最後はその上にセラミックを被せたところです。見かけも機能もほぼ天然歯と変わりません。Astraインプラントの良さは追々説明していきます。
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2009年6月12日

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昨日は、開業して間もないというのに休診して講習会に参加してきました。2日間コースで、先々週に1回目が終わり、昨日で2回目の講習でしたが、1日中みっちり実習の入ったコースで大変勉強になりました。

内容は、無歯顎の患者さんに対するインプラント治療で、インプラントを入れたその日のうちに咬めるようになるという、一昔前では考えられなかったような治療法です。当初は、僕も眉をひそめてみていたのですが、いろいろと理論を勉強してみると、なるほどと思うところがあり、患者さんの利益になるのであればそれもよいのではないかと思うようになりました。

実際2年ほど前に1症例行いましたが、患者さんには非常に喜んで頂き、こちらとしてもがんばったかいがあったと思うことができました。

昨今EBM(科学的根拠に基づいた治療)という言葉がずいぶん認知されるようになってきました。以前はEBMなど無視した治療が横行していましたが、最近はずいぶんEBMをかざして診療する先生が増えてきました。

しかし、偏った情報のみを用いている先生や、EBMばかりに縛られ臨床の幅を狭めてしまっている先生が増えてきているようにも思います。EBMばかりにこだわると、新しい治療を進めることができません。もちろん、できるだけリスクはさける必要があるのですが、我々ドクターサイドも患者さんサイドもお互いがよく治療のリスクを理解しているのであれば、ある程度のチャレンジは必要ではないかと考えます。(それがなければ医学の進歩はあり得ない)

今回の講習会は、そんなことをつくずくと考えさせられました。

講習の後は、一緒に参加した技工士さんと衛生士と飲みに行ったのですが、お店の近くのお花屋さんでとてもレア物とおもわれる多肉植物をみつけ、僕がこれはなかなか手に入らない物だと力説したところ、技工士さんが「先生がそんなに惚れ込んだのなら開業祝いに買ってあげましょう」と何とも太っ腹なことをおっしゃって頂き、満員電車の中、多肉植物をつぶされないよう大事に抱え帰ってきました。

受付カウンターに飾っておきます。興味のある方は見に来てください。とても不思議な植物です。講習会以上の収穫だったのかもしれません。
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インプラント

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ヒラノデンタルオフィス院長平野恭吉

http://www.hirano-dental.jp/
ヒラノデンタルオフィス
院長 平野恭吉

昭和61年東京医科歯科大学歯学部入学
平成4年同卒業
平成4年東京医科歯科大学大学院入学高齢者歯科学
平成4年歯科医師免許取得
平成8年同修了歯学博士
平成8年東京医科歯科大学高齢者歯科学講座医員臨床教育研究を行う
平成10年竹内歯科クリニック(飯田橋)勤務(院長/竹内敏郎(元東京医科歯科大学歯学部臨床教授)
平成14年日産厚生会玉川病院歯科勤務役職歯科医長
平成21年HIRANO DENTAL OFFICE開院