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2011年1月24日
入れ歯ができるまで
よく患者さんから、「入れ歯を作るのにどれくらいかかりますかと?」と聞かれます。入れ歯を作る行程は、無くなった歯の数や、残っている歯の状態、使用する素材などによって異なるため、一概にどれくらいとはいえませんが、比較的一般的な例でお話しします。
診査・診断・設計
まず、患者さんのお口の状態を良く診査します。そして、患者さんの要望や、お口の現状をふまえた上で、入れ歯の設計をします。入れ歯の設計とは、どういった素材を使うとか、どの歯にバネをかけるとか、どれくらいの大きさの入れ歯を作るかといったことです。
前処置
入れ歯を作り始める前に、まず残っている歯を治療します。せっかく新しい入れ歯を作っても、「バネをかけている歯がダメになってまた作り直し」ということがないように、入れ歯作りに関係する歯をすべて治療します。
型取り
いよいよ型取りに入ります。やり方はいくつかありますが、大きな入れ歯や、精巧な入れ歯を作るためには、型を2回取ります。1回目は大まかな型を取り、患者さん専用の枠を作ります。2回目は、その枠を使って精密な型を取ります。
噛み合わせ
型を取ったら、噛み合わせをとります。特に、残っている歯が少なくて噛み合わせが決まりにくい場合には、歯の部分をロウで作り、噛み合わせをとります。
試適
型取りと、噛み合わせが決まると、次に人工歯を1本ずつならべていきます。この段階では、人工歯をロウで固定します。そして、ロウでできた入れ歯に問題がないか、お口の中に入れて確認します。金属で出来た入れ歯を作る場合は、この段階で骨組みが合っているかどうかお口の中で確認します。
完成
最後に、ロウで出来た入れ歯を型に入れて、ロウを溶かし、そこにプラスティックを流し込みます。そうして固めた物を磨いて、微調整をして入れ歯の完成です。完成した入れ歯は、そのままでは使えません。さらに、お口の中で微調整をしてから、患者さんに使っていただきます。
調整
入れ歯は、どんなに精密に作っても多少の誤差が生じます。やはり、何度か調整をして、たくさんのステップで生じたエラーを修正していきます。
このように、入れ歯を作るには様々なステップを必要とします。早くて3回ほどの通院で作ることも出来ますが、精巧な義歯を作るには最低でも5回ほどかかります。ですから、おおよその目安として、1ヶ月ぐらいと考えてください。
本当に歯周病をご存じですか?
歯周病という病名は国民に認知されてきたようですが、正しく理解している人はまだまだ少ないように思います。歯周病とは、歯の周囲に付いた汚れが原因で歯肉や歯を支える骨に炎症が起こり、歯肉の出血や腫れ、歯の動揺や脱落といった症状を引き起こす疾患です。
そしてその治療法は、歯の汚れを取り 、炎症を抑えることが最も重要なことといえます。歯の汚れを取るには、毎日のブラッシングを確実に行い、歯科医院で歯石の除去や汚れが溜まりやすい歯の形態を修正したりすることが必要です。これは、簡単そうに見えて実はかなり大変なことです。
では、治療の流れを見ていきましょう。

治療の流れ
診査診断
歯周病の審査項目は、問診、X線写真、ポケット検査、動揺度、細菌検査、プラークコントロールレコード、口腔内写真、診断用模型などがあります。すべてこなせば1時間近くかかりますが、基本的には必要な項目をピックアップしておこないます(太字の項目は必須)。
治療計画の立案
データがそろったところで、治療計画を決めます。歯周病だけのことを考えればよければ、治療計画はそれほど難しいものではありませんが、入れ歯を作ったり、歯を抜かなければならなかったりと、考えなければならないことはたくさんあります。
ブラッシング指導
まず、毎日のブラッシングが何より重要ですから、歯磨き指導を行います。歯磨きの目安にはプラークコントロールレコードという数値を参考にします。これは、汚れが歯面全体に付いていた場合が100%で、全く付いていないものが0%というもので、全国平均が40%台といわれており、歯周病を治すためには20%以下を目標値にして指導を行います。歯周病の患者さんは80%以上の場合が多く、20%以下というのは容易ではありません。
歯石の除去
ブラッシングでは取れない歯石を超音波や専用器具で取ります。これは、程度にもよりますが平均して1回40分を4~5回行います。 当院では、スコープ(拡大鏡)を使って、裸眼では見つけにくい歯石をできるだけ確実に取るようにしています。そのため、多少時間がかかります。
再評価
一通り歯石の除去が終わると、症状の再評価をします。ここで、炎症が認められなければメインテナンスに入りますが、炎症が残っていた場合 、歯肉を切開して外科的に歯石を除去するのか、あるいは非外科的処置を行うのか判断します。
外科処置
歯肉ポケットの深さが5mm以上あると非外科的に歯石を取ることは難しいと言われています。特に、臼歯のように腹根歯(根が複数ある)では、インスツルメントを届かせることができないようなこともあります。このようなケースでは外科的処置を行います。
再生療法
歯周病によって失われた組織は、自然治癒により再生することはありません。つまりブラッシング指導や歯石の除去は、炎症を抑え、組織破壊の進行を抑えることはできますが、決して元のような骨や歯肉に戻るわけではありません。しかし、部位によっては再生療法を適用する ことにより、骨や歯肉を回復させることができます。
当院では、エムドゲインというタンパク質を使って失われた歯周組織を再生する方法とGTRという合成膜を使って再生する方法を行っています。
メインテナンス
メインテナンスは、3~6ヶ月ごとにおこないます。メインテナンスの目的は、歯石や炎症がないことを確認することであり、たまった歯石を取ることではありません。歯周病の再発防止と健康の状態を維持してゆくために、定期的に検査と予防処置を行うことが必要です。
材質の選択
最近、テレビコマーシャルで流れていましたが、選択肢が多いと選べないということは、よくあることです。歯科材料は日進月歩で、専門外の患者さんに何がよいか選んでくださいと言ったところで、選べるわけがありません。
材質について、すべて患者さんが独自に調べ、選ぶのでしたら問題ありませんが、歯科医が説明する内容は、すでに歯科医の主観が入っているため、決して客観的とはいえません。すなわち、歯科医が良いと思ったものはよく話しますし、悪いと思ったものは悪く話すのが当たり前だからです。ですから、当院では保険適用のものと、自費診療の最適なものの二者択一で選んでいただいています。
小・中の虫歯
・前歯/レジン充填
・奥歯/レジン充填 作業が難しい場合はメタルインレー
大きな虫歯
・前歯/オールセラミック 硬質レジン前装冠
・小臼歯/上顎/オールセラミック メタルボンド メタルクラウン
/下顎/メタルボンド メタルクラウン
・大臼歯/上顎 メタルボンド メタルクラウン
/下顎/メタルボンド メタルクラウン
では、どのように決めたらよいのでしょう。まず、譲れないことを考えてください。例えば、「銀歯は嫌だ。」とか「経済的に難しい。」といったことがあれば、自ずと選択肢が少なくなります。また、その歯のおかれている状態も重要です。
あまり状態の良くない歯に、高額なものを入れてもすぐに無駄になってしまうかもしれないですし、逆に状態が良ければいいものを入れて長く使うことができるかもしれません。一度、入れてしまえばやり直すのはそれなりの費用と労力がかかります。また、やり直しによる歯のダメージも大きくなります。材料の特性を十分ご理解いただき、後悔のない選択をして頂けるよう願ってやみません。
材質について
保険の金属
保険の金属は金銀パラジウムという合金が使われています。この合金は、メーカーによって成分は異なりますが、ほとんどの製品でNi(ニッケル)を含んでいます。Niは、もっとも金属アレルギーを起こしやすい元素の一つと言われています。また、酸化も早く、すぐ口腔内で黒変してしまいます。不純物の含有量が多いほど黒変しやすいため、材料の善し悪しを見分ける判断材料になります。
かつてはアマルガムといわれる水銀と亜鉛の合金が使われていましたが、環境汚染の問題で現在はほとんど使われていません。
アレルギー
保険適用の材料
パラジウム合金/もっともアレルギーを起こしやすいNi(ニッケル)が含まれているため、金属アレルギーの方にはおすすめできません。
コバルトクロム合金/これも、アレルギーを起こしやすいCo(コバルト)が含まれています。
自費診療の材料
PGA/プラチナと金の合金ですが、時々金にもアレルギーを起こす方がいらっしゃいます。
チタン/ほとんどのインプランに用いられていますが、安定した金属で生体親和性が高く、アレルギーの心配はほとんどありません。
セラミック/アレルギーの心配はありません。
失われた組織は回復するか?
歯周病によって失われた組織は本当に回復するのでしょうか?答えは、Yesですが、一部分だけです。歯根の周囲の骨が水が引いたように水平的に吸収を起こしていれば無理です。再生が可能なのは、垂直的骨吸収といわれる、クレーター状の骨吸収のみです。

エムドゲイン
エムドゲイン®ゲル
エムドゲイン®ゲルは、スウェーデンのビオラ社で開発された新しいブタ歯胚組織使用歯周組織再生用材料です。エムドゲイン®ゲルの主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするたん白質の一種です。現在の科学水準に基づく高い安全性確保の下、幼若ブタの歯胚から抽出精製したもので、2008年5月現在、世界44ヵ国で使用されています。(エムドゲインのパンフレットより)
手術の手順

手術は、歯周病の初期治療が終わってから行います。まず、①麻酔を効かせてから②切開を行います。③ 歯肉を骨膜より剥離して歯の根面を露出し、④根面に付いている汚れをきれいに落とします。⑤根面がきれいになったら、エムドゲインゲルを塗布して⑥粘膜を閉じ、縫合します。部位にもよりますが30分~1時間の手術になります。
よく聞かれる質問
痛いですか?
痛くないとは言えません。手術ですから多少の痛みは覚悟してください。といっても、麻酔をする時の痛みがほとんどで、手術中の痛みはほとんどありません。また、手術前あるいは直後に痛み止めを飲んでおけば術後の痛みもそれほどありません。いつも糸を抜くときに患者さんに痛みについてお聞きするのですが、ほとんどの方が想像していたより大したことなかったといわれます。
どれくらい治りますか?
治療の効果には症例によって異なります。垂直的骨欠損と呼ばれるクレーター状の欠損であれば比較的多くの再生が望めますが、水平的骨欠損と呼ばれる水位が下がったような欠損では再生は望めません。エムドゲインの治療は万能ではなく、症例により効果が異なるため、術前の診断が非常に重要になります。
どれくらいで骨ができますか?
少なくとも半年以上かかります。
副作用はありませんか?
今のところアレルギーやエムドゲインが原因と考えられる副作用は報告されていません。
動物タンパクを体内に入れるのは不安です
確かに、できれば入れない方がいいと思いますが、治療しなければ歯を早くに失うことになります。かといって、未知の病原体に感染しないという保証は誰もできません。今言えることは、現在の科学水準に基づく高い安全性確保を確保しているというところまでです。あとは、メリットとデメリットを天秤にかけお考えください。

PRGF
PRGFとは、血液中を遠心分離器にかけて血小板を多く含む層を取り出し、血小板中に含まれる成長因子を治癒させたい部位に塗布することで、組織の再生を促す手法です。歯周病の場合は、歯肉を剥離して根面を清掃した後にPRGFを塗布します。これは、スペインで開発され、歯科領域だけにとどまらずスポーツ医学や皮膚科、整形外科など幅広い分野で応用されています。特に、有名スポーツ選手のけがの手術に用いられて有名になったと言われています。似たようなものに、PRPというものがあります。
これは、最近美容外科などでシワ取りに使われており、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。違いは、PRPは白血球を含み、PRGFは白血球を含んでいないところです。成長因子の濃度はPRPに及ばないものの、PRGFは、白血球を含んでいないため炎症が起こりにくいと言われています。PRPは一時期歯科において脚光を浴びましたが、その後「効果を証明できない」とする論文が相次ぎ、現在もその効果については懐疑的です。
では、PRGFについては効果が期待できるのかと問われれば、今のところ「Yes」と言うだけの研究結果が出ているわけではありません。ただ、ヨーロッパでPRGFが普及し始めているのは、臨床的な感覚で効果を肌で感じているからに他なりません。
歯周病の再生療法において本法が適応できるかどうかについても同様のことがいえます。当院のスタンスとしては、
1.自己血を用いるために、未知の病原体や感染のリスクがなく、安全である。
2.歯肉を剥離する手術を行って、何も入れないよりもPRGFを入れた方が効果を期待できる。
PRGFを知ったのは、2008年2月にボストンで行われた、インプラント学会に参加したときでした。当時はまだ日本には導入されておらず、7月に最初の講習会が開かれ、9月より導入し始めたばかりの手法であるため、現段階では私自身も効果を確信しているわけではありません。ただ、理論的には優れており、安全で安価に行える手法として期待しています。
GTR法
再生療法として最も歴史のあるものがGTR(Guided Tissue Regeneration)法です。これは、特殊な膜をゴアテックス(GoreTex)を特殊加工して、歯周組織の再生を促す治療法です。
興味深いことに、組織の治癒のスピードには差があります。上皮と呼ばれる皮膚や粘膜を構成する組織は再生のスピードが速く、靱帯や骨組織はそれに比べ再生が遅れます。たとえば、歯の周りの汚れをきれいに取り除き、骨の再生を期待しても、先に上皮が再生してしまい、骨の再生する場を奪ってしまうのです。
そこで、通気性はいいが水をはじくといった特性を持ち、スポーツウェアなどにもよく使われているゴアテックスという素材を特殊加工して、血液は通すが細胞は通さないという膜(メンブレン)を作り、骨を再生させたい部位において上皮性組織と骨組織を隔離することによって、骨の再生を促すといった手法が臨床応用されています。
術式は、まず歯肉を切開剥離して歯根に付着している歯石や細菌を含んだセメント質をきれいに除去します。骨が再生して欲しい部位をゴアテックスで覆い被せ、歯肉を閉じます。4週~8週間、定期的な経過観察を行った後、ゴアテックスを取り出します。
当院でも、ご希望があればGTR法を行いますが、基本的にはあまりおすすめしていません。
1.技術的に非常に高度なテクニックを要します。つまり、失敗するリスクも高くなります。
2.ゴアテックスが露出する可能性が50%と高く、露出した場合、頻繁に消毒を行わなければなりません。
3.複数歯にわたる処置の場合、非常に難しくなります。
4.手術を2回行わなければなりません。
中~重度の歯周病の方

抗菌療法は、ブラッシング指導や通常の歯石を取る治療では治せないような症例に対して、行います。そもそも歯周病は、歯周病菌による感染症であり、歯石の除去と一緒に抗生剤を併用することにより、より効果的に感染源を除去しようと考え出されたものです。
抗菌療法の適応症例は、治りにくい中~重度の歯周病の方、あるいは特異的な細菌感染により急速に進行する侵襲性歯周炎の方などに有効です。これらの適応症を判定するのに、まず細菌検査を行います。これは、唾液やお口の中に残っている汚れ(プラーク)などを採取し、細菌を培養することで、菌の種類を同定する検査です。
細菌の種類が検査によりわかると、その菌に効果のある抗生剤を服用しながら、短期間(抗生剤が効いている間)にお口の中のすべての歯石や細菌性の沈着物を除去します。歯周病菌のなかには歯肉組織内に侵入するものがあるため、通常の機械的な歯石の除去だけでは歯周病を治すことができませんが、抗生剤を併用することにより歯肉内の細菌も同時に除去することが可能となります。
一通りの治療が終われば、細菌検査をもう一度行い、細菌がなくなったかどうかを確認します。
抗菌療法は効果的な治療法の一つですが、誰にでもお勧めできる治療法ではありません。抗生剤を使う関係上、薬物アレルギーの問題や耐性菌の問題もあります。また、短期間に集中して治療を行うため1回の治療時間が長くなり、通っていただく頻度も多くなります。細菌検査や抗生剤の使用も抗菌療法を行うといった名目では保険適用外となります。(抗菌療法は保険で認められた治療法ではないため基本的に自費診療となります。)
レジン充填
硬質レジンと呼ばれる、硬質のプラスティック詰めめるやりかたです。
<メリット>
・1回で終わる。
・歯を削る量が少ない。
・歯と同じ色できれいに仕上がる。
<デメリット>
・技術的に難しく、きれいに仕上げるには時間がかかる。
・奥歯において、隣接面(歯と歯の間)に詰めるのは特に難しい。写真参照
・隣接面では強度不足により破折しやすい。
・時間がたつと劣化により変色する(使う材料や研磨方法によっても異なります)。
何より、1回で終わり、きれいで、歯を削る量が少ないというのは、理想的な材料だと思います。しかし、虫歯が大きいと、技術的な難易度が高くなり、強度の問題もでてきます。
<適応症>
比較的小さな虫歯
メタルインレー
虫歯を削り、型を取って、詰めるやり方です。
<メリット>
・模型上で詰め物を作成するのできれいに仕上がります。
・奥歯の隣接面(歯と歯の間)では、特に有効です。
・強度がある。
<デメリット>
・歯を削る量が多い。
・型を取ってできあがるるまで時間がかかり、治療回数も2回必要。
・仮詰めの間に、歯質が感染する。また、しみるなどのトラブルも生じやすい。
・金属は熱伝導率が高いため、凍みやすい。
・見た目が悪い。
咬む力の強い方には、有効な手法です。特に奥歯の隣接面では威力を発揮します。反面、凍みやすい、見た目が悪いといったデメリットがあり、当院ではあまり行っていません。
<当院でメタルインレーを選択する基準>
・奥歯の隣接面にものが詰まりやすい場合
・プラスティックでは強度的に足りないと考えられたとき
・見えにくい奥歯で、レジン充填の作業ができない場合
<適応症>
目立たない奥歯の中等度の虫歯
白いインレー
上記のメタルインレーとやり方は同じですが、材質が異なります。硬質レジン・ハイブリッド(レジンとセラミックの混合)・セラミックの3種類に分けられます。
<メリット>
・模型上で詰め物を作成するのできれいに仕上がります。
・奥歯の隣接面(歯と歯の間)では、特に有効です。
・見た目もきれいです。
<デメリット>
・歯を削る量が多い。メタルインレーよりさらに削ることがあります。
・型を取ってできあがるるまで時間がかかり、治療回数も2回必要。
・仮詰めの間に、歯質が感染する。また、しみるなどのトラブルも生じやすい。
・金属に比べ破折しやすい。
・セメントライン(歯質とインレーの境)が時間がたつと変色し、見苦しくなる。また、硬質レジンとハイブリッドの場合、インレー自体も変色する。
以前、ハイブリッドインレーを使いましたが、経時的に見苦しくなってしまい、思ったほど長期間の使用に耐えられませんでした。また、セラミックインレーや硬質レジンインレーも、他院の症例をいくつか見ましたが、高い評価を与えらるものはほとんどありません。
<適応症>
比較的目に付きやすい奥歯の中等度の虫歯
メタルクラウン
俗に言う銀歯というもので、大きな虫歯や、神経を取ってしまった歯に、被せものです。
保険ではパラジウム合金 自費では金合金
<メリット>
・歯に覆い被せるため、歯質の破折を防ぐことができる。
・歯質と強固に接合させるため、ブリッジの支台となる。
<デメリット>
・見た目がよくない。
・歯を全周に渡り削らなければならない。
・歯髄が残っている場合、知覚過敏を起こすことがある。
・型を取って、入れるまでに時間がかかる。(通常1週間)
・パラジウム合金の場合アレルギーを引き起こす可能性がある。また、参加して黒変する。
神経を取った歯や、ブリッジの支台としては、とても有効な方法です。
<適応症>
目立たない奥歯の大きな虫歯
硬質レジン前装冠
金属の表面に硬質レジン(プラスティック)を貼り付けたあるものです。安価に白い歯を入れることができます。
<メリット>
・保険適用
・安価
・内面は金属なのでメタルクラウンと同じメリットがある
<デメリット>
・発色が悪く、天然歯と比べると見劣りする。
・保険制度では犬歯より前の歯しか適用されない。(小臼歯は不適応)
・硬質レジンがはがれやすい。
・硬質レジンが時間とともに茶色に変色する。
・卑金属を使っているため、黒変したり金属アレルギーを引き起こしたりする。
前歯の修復に使います。作った当初はきれいですが、経時的に茶褐色に変色してきます。
<適応症>
前歯の大きな虫歯 保険適応
メタルボンド
金属の表面にセラミックを焼き付けてあります。金属の強度とセラミックの審美性を併せ持っています。
<メリット>
・天然歯に似せた色調を出すことができます。
・変色がありません。
・強度があります。
・適合性が高い。
<デメリット>
・内面に金属を使っているため、色を出すために歯を削る量が多い。
・金属を使っているため、天然歯と色調が若干異なる。
・境目の金属が見えてしまうため、歯肉が退縮すると黒いラインが見えて見苦しくなる。
もう、20年以上前から使われている材料ですが、年々改良が加えられ審美性に優れ強度のあるものとなっています。ただ、内面に金属を使っているため、歯肉が退縮してしまったときに、メタルの色が見えて見苦しくなってしまいます。そのため、歯肉が退縮しても目立たない、奥歯に用います。
<適応症>
奥歯の大きな虫歯 インプラント
オールセラミッククラウン
金属を一切使わず、セラミックだけで作る被せものです。
<メリット>
・天然歯と同じような構造色を作り出せるため、非常にきれいな発色をしている。
・金属を使っていないため、アレルギーの心配がない
<デメリット>
・メタルボンドに比べ、強度が劣る。
最近注目されている材質です。特に金属アレルギーの方や、審美性を追求される方にはおすすめの材質です。
<適応症>
前歯の大きな虫歯
知覚過敏
歯を磨いたり、冷たい水でうがいをしたときに、歯がしみる症状を知覚過敏といいます。これには、2つ原因があります。
一つは歯が欠けたり、削れたりして歯質が薄くなって起こります。もう一つは、神経が何らかの原因で炎症を起こし、過敏に反応して起こります。前者の特徴としては、知覚過敏用の薬を塗って対応できるケースが多く、後者は薬を塗っても治りにくく、原因を除去しない限り収まらないケースが多いのが特徴です。後者の何らかの原因というのは、虫歯であったり、歯周病であったり、外傷であったりします。ただ、原因の特定できないケースも多く、知覚過敏は厄介な症状だといえます。
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歯髄炎
虫歯が大きくなると、神経に細菌が感染して炎症を起こします。これを歯髄炎といいますが、これには、治療すれば治る可逆性歯髄炎と、治療しても治らない不可逆性歯髄炎とに分けることができます。
可逆性歯髄炎の特徴として、しみるのが軽度であったり、冷たいものに対してだけしみるといったことがあげられます。不可逆性歯髄炎の特徴は、かなりしみ方が強く、刺激を加えてからしばらく痛みが残るような場合や、冷たいものには反応せず暖かいもので歯がしみたりするといった症状があげられます。
歯の神経は、表層に冷たいものを感じるセンサーが多く点在し、深部に温かいものを感じるセンサーが多く存在しています。そのため、炎症が表層のみの場合冷たいものに反応しやすく、炎症が表層のセンサーは破壊され感じなくなり深層のセンサーが温かいものに反応しやすくなるということが起こります。
不可逆性歯髄炎が進行すると、痛み止めを飲んでも夜眠れないほどの非常に強い痛みが生じ、しばらくすると神経が死んでしまいます。神経が死んでしまえばいったん痛みは治まりますが、運が悪いと痛みが再発して物をかむことができなくなってしまいます。これは、炎症が歯の周囲にまで及んでしまう歯根膜炎という段階まで進んだからで、治すのも大変でとても時間のかかる治療となります。中には完治せず、ずっと違和感が残ってしまうケースもあります。
根尖病巣
神経が死んでしまって、そのままにしておくと、歯髄腔と呼ばれる神経の入っていた空間が細菌の繁殖の温床となってしまいます。細菌は毒素を出すため、歯に神経が入る入り口から逆に毒素が放出され、根の先に炎症を引き起こします。
厄介なことに、このような炎症が起こってもほとんど痛みを生じないため、気がつかないことが多く、歯科検診などでレントゲンを撮った際に初めて指摘されるといったケースがとても多いといえます。これが大きくなると、歯肉の根元に小さな穴が開いて膿が出てきたり、咬むと違和感が生じたりします。さらに進行すると、顎の皮膚を突き抜けて膿が出てくる場合もあります。
根の治療
炎症を起こした神経を取ったり、死んでしまった神経を取り除いたりする治療を根管治療といいます。歯の根は、前歯は1本ですが、小休止は2本、大臼歯は3本と奥になるに従いその本数は多くなり、なおかつ細く、見え辛くなります。
そして、一度神経が死んでしまう時の痛みの峠を越してしまうと、意外に痛みが引くことが多く、症状のないところの治療に大きな負担がかかるため、患者さんの理解が得られないこともあります。そのため、根の治療は患者さんにも歯科医師にも地道で辛い作業だといえます。
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治療方針
小児の場合:成長発育・歯の生え替わりに合わせた治療を行います。出歯や受け口などの骨格的な不正咬合では、取り外しの装置を用いて顎の成長誘導または抑制などを行います。生え替わりや噛み合わせが特に心配な場合は、4-5歳の乳歯の段階からでも治療を行います。早めに一度矯正医にご相談ください。
小児期からの場合、治療期間は長くなりますが、治療の間隔は1ヶ月ないし2-3ヶ月に1回(観察期間中)となります。治療費は前期(乳歯交換終了まで)・後期(永久歯列)で分かれますが、詳細はお尋ね下さい。
成人の場合:部分矯正から全体の矯正まで、また補綴治療の前処置や歯周病治療の一環として治療を行います。主に歯に直接ワイヤーを取り付ける治療となりますが、前歯には審美性の高いクリアブラケットを用います。
期間は症例により異なりますが、原則月1回の治療で、多くは半年から2年位です。痛みなどは最初の1-2週間がきついこともありますが、大概慣れてくれば問題ありません。治療後には1-2年の保定期間(リテーナー装置)が必要となります。
特殊な矯正
舌側矯正
小児の場合:成長発育・歯の生え替わりに合わせた治療を行います。出歯や受け口などの骨格的な不正咬合では、取り外しの装置を用いて顎の成長誘導または抑制などを行います。生え替わりや噛み合わせが特に心配な場合は、4-5歳の乳歯の段階からでも治療を行います。早めに一度矯正医にご相談ください。
小児期からの場合、治療期間は長くなりますが、治療の間隔は1ヶ月ないし2-3ヶ月に1回(観察期間中)となります。治療費は前期(乳歯交換終了まで)・後期(永久歯列)で分かれますが、詳細はお尋ね下さい。
成人の場合:部分矯正から全体の矯正まで、また補綴治療の前処置や歯周病治療の一環として治療を行います。主に歯に直接ワイヤーを取り付ける治療となりますが、前歯には審美性の高いクリアブラケットを用います。
期間は症例により異なりますが、原則月1回の治療で、多くは半年から2年位です。痛みなどは最初の1-2週間がきついこともありますが、大概慣れてくれば問題ありません。治療後には1-2年の保定期間(リテーナー装置)が必要となります。
インプラント矯正
特徴
矯正治療において歯の移動を行う場合、力の拠り所である『固定源』の確保が重要となります。通常は、移動させたい歯以外の歯、例えば大臼歯などに固定源を求めます(ホールディング・アーチ等)。さらに強い固定源が必要である場合は、頭部や頸部に顎外の固定源(ヘッドギア-等)を加強固定として用います。
しかし、これらの固定源、特にヘッドギア-などの装置は、長時間の装着を必要とし、使用する患者様ご本人の協力が不可欠なことから、良好な治療成績を得るために確実な固定源を必要とする場合、治療に限界が生じます。
そこで、歯槽骨に固定源を求め、絶対固定源とする治療法が『インプラント矯正』です。抜歯・非抜歯治療に関わらず、固定源としてチタン製のミニ・スクリューやミニ・プレートを、通常の歯科麻酔を用いて外科的に歯槽骨に埋入します(写真)。それにより、より確実で幅広い矯正治療が可能となり、よりシンプルな治療や期間的にも短縮が期待されます。埋入したスクリューやプレートは、治療後簡単に抜去でき、傷跡も特に問題はありません。
注意事項
インプラント矯正は、歯槽骨の外科的処置を必要とすることから、15歳以下の若年者や歯周疾患罹患者、また感染を起こしやすい方、歯科恐怖のある方などは適応外です。また、埋入は1本10-15分ほどで行えますが、麻酔後の若干の痛みや腫れを伴います。まれに、術後の脱落や感染がみられ、撤去や再埋入の必要(追加費用はなし)が生じることがあります。
なおインプラントの費用は自費診療で、矯正費用とは別途必要です(ミニ・スクリューの場合、左右両側で5万円程度。手術料込み)。矯正用インプラントは、いわゆる歯科用インプラント(喪失した歯の代わりに植立するもの)とは異なります。また矯正用インプラントはあくまで適応認可外使用となります(自己責任で行うものとなります)。
矯正Q&A
費用について
子供の矯正 70万〜90万円(上下顎) 別途調整量 1回5,250円
成人矯正 70万〜90万円(上下顎) 別途調整量 1回5,250円
部分矯正 5万〜30万円
治療期間について
小児の場合:成長発育・歯の生え替わりに合わせた治療を行います。出歯や受け口などの骨格的な不正咬合では、取り外しの装置を用いて顎の成長誘導または抑制などを行います。生え替わりや噛み合わせが特に心配な場合は、4-5歳の乳歯の段階からでも治療を行います。早めに一度矯正医にご相談ください。
小児期からの場合、治療期間は長くなりますが、治療の間隔は1ヶ月ないし2-3ヶ月に1回(観察期間中)となります。治療費は前期(乳歯交換終了まで)・後期(永久歯列)で分かれますが、詳細はお尋ね下さい。
成人の場合:部分矯正から全体の矯正まで、また補綴治療の前処置や歯周病治療の一環として治療を行います。主に歯に直接ワイヤーを取り付ける治療となりますが、前歯には審美性の高いクリアブラケットを用います。
期間は症例により異なりますが、原則月1回の治療で、多くは半年から2年位です。痛みなどは最初の1-2週間がきついこともありますが、大概慣れてくれば問題ありません。治療後には1-2年の保定期間(リテーナー装置)が必要となります。
メインテナンス
PMTC
ご自分で行う歯磨きでは落ちないような歯の汚れを専用の機器を用いてクリーニングします。痛みはなく、治療というより歯のエステといった感じです。
こんな効果が期待できます
・虫歯の予防
・歯周病の予防
・口臭予防
・歯を白くします
フッ素塗布
クリーニング後の歯に塗ることで歯質を強化し、虫歯にかかりにくい歯にします。これは、定期的に行うことによりより効果が高まります。
虫歯リスク検査
虫歯の原因は主に
・虫歯菌の数
・歯を守る力
・食事の習慣
これらをコントロールできれば虫歯を予防することができます。虫歯リスク検査では、虫歯菌の数と歯を守る力(唾液の量・質)を調べます。
歯周病菌検査
代表的な3種類の歯周病菌が存在するかを調べます。歯周病の方からはもちろん検出されますが、今現在歯周病の症状がない方も、検出された場合には今後の経過の指標となります。注意が必要となります。
リスク評価
虫歯菌や歯周病菌の検査などのデータをもとに、現在の状態や今後のリスクを総合的に評価します。リスク評価は、患者さんにわかり易い解説をつけ、用紙でお渡しします。聞いたけど忘れてしまった。そんなところをご自宅にお帰りになってから読み返してみてください。
ケア用品
歯ブラシやはみがき剤、デンタルリンスなどは数えきれないほどの種類があります。「何を使ったらいいでしょう?」という質問をよく受けますが、何がいいのかは人によってまちまちです。年間コースの方にはその方にあった適切なブラシや歯磨き粉などのケア用品を専門の衛生士が選んでお付けしていますので、もう迷うことはありません。
注意事項
これらは、あくまで予防とクリーニングを目的とし、保険適用外の処置です。歯周病や虫歯などの保険で定める症状が認められた場合、事前にご了解を得てから、別途保険診療を行います。(歯肉に炎症が認められた場合の歯石の除去は保険適用、歯石がわずかで炎症が認められなければ保険適用外となります。)
歯周病Q&A
1日何回歯を磨けばよいのでしょうか?
お答えする前にこちらからお伺いします、食器は1日何回洗えばよいのでしょうか?朝使った食器を洗うことなくそのまま昼食を盛りつけることができますか?どうして、お口の中だけは特別なのでしょうか?お口の中にはたくさんの細菌が常在していることをご存じですか?では、改めて考えてください。1日何回歯を磨けばよいのでしょうか?
何分ぐらい磨けばよいのですか?
再びこちらからお伺いします、食器は何分ぐらい洗えばよいのでしょうか?では、改めて考えてください。何分ぐらい磨けばよいのでしょうか?簡単ですね。
どうやって磨けているかどうか確認したらよいのでしょうか?
最も簡単な方法は、舌で触ることです。ツルツルした感じを確認してください。舌で触ってもよく分からない場合は、染め出し液を使って汚れを目で確認してください。食器を洗うときも、指でこすったり目で見たりして汚れを確認しますよね。
どんな歯ブラシがよいですか?
基本的には、どんなものでもかまいません。自分にあったものをお選び下さい。台所にあるたわしやスポンジを選ぶのと同じです。ただ、細かいことを言えば、磨き方や歯ぐきの状態によってベストなものは異なります。
電動歯ブラシはどうですか?
通常の歯ブラシを使いこなせない方が、電動歯ブラシを使っても決してきれいにはなりません。汚れの付いている場所に的確にブラシを当てなければ決して汚れを取ることはできません。それは、手動であっても電動であっても全く同じことです。電動ブラシは楽をするためだけのものと思っていただいて結構です。ただし、手が思うように動かない場合は、電動ブラシは有効です。
歯磨き剤はどれがいいですか?
なくても、ブラシだけで十分きれいになります。ただし、全く使わないと茶渋のようなステインと呼ばれる汚れが付着しますので、汚れが目立ってきたら研磨剤入りの歯磨き剤で磨いてください。
リステリンなどの洗口剤できれいになりますか?
洗口剤だけでは効果はありません。歯についた汚れは、コロニーと呼ばれる集合体を形成し、薬剤を寄せ付けないバリアを持っています。ブラシでバリアを破壊してから洗口剤を使うと効果的です。
歯医者の意見
歯磨きは食器洗いと同じだと思います。みなさんの台所には、食器を洗うためのいろんな道具をそろえてありますが、洗面所には歯ブラシと歯磨き剤だけという方が多いのではないでしょうか?
歯間ブラシやデンタルフロスなどの汚れを落とす道具、歯磨き剤や洗口剤などの洗浄剤、デンタルミラーやペンライトなどの汚れを確認する道具などさまざまな製品が市販されているにもかかわらず、なぜか歯ブラシ1本で汚れを取ろうと考えている方が多いように思います。
食器の洗い方を専門家に聞く人は果たしてどれだけいるでしょう?難しく考えないでください。食器を洗うように、お口の中もいろいろとご自分で工夫して歯磨きをしてみて下さい。
歯周病
こんな症状ありませんか
歯を磨くときにいつも出血する。疲れてくると歯が浮くような感じがする。歯がぐらぐらする。前歯が出てきた。口臭を指摘された。こういった症状があればすぐ歯周病の検査を受けてください。歯周病の怖さは、自覚症状があまりないままに進行することです。
自覚症状が出たときは既に進行していることが多く、どんな治療法を施しても決して元の状態には戻らない怖い病気です。少しでも兆候があったらもちろんのこと、日頃から定期的に歯周病の検査を受けることがとても大切です。
歯周病はどんな病気?
歯周病は、文字通り歯の周囲組織の炎症により、組織が破壊される病気です。歯周病の原因はたくさんありますが、基本的には歯の周りに汚れが付くことで炎症を引き起こします。食事をした後の歯の汚れを放置すると、それらをえさとする細菌が繁殖し、それらが出す毒素が歯ぐきや歯を支えている歯槽骨などに炎症を引き起こして破壊され、歯と歯ぐきの間の溝(ポケットと呼びます)が広がります。さらにそこに汚れが入り込むことで炎症が深く浸透していきます。
どうして元に戻らないの?
転んですりむいたときはきれいに治るのに、どうして歯周病によって破壊された組織は治らないのでしょう。歯は、それを支えている歯槽骨と歯根膜という繊維で結ばれています。歯周病では、この歯根膜繊維が破壊されてしまいます。
歯根膜繊維はセメント質と歯槽骨の内部に入り込んで両者をつなぎ止めていますが、セメント質が感染を起こしてしまうとそこに靱帯の再生は起こりません。たとえ、感染したセメント質を取り除いたとしても、セメント質を再生する細胞がない限り再生は起こりません。
治療法は?
歯周病の治療は、汚れを取ることに尽きます。まず、患者さんには歯磨きの練習をしていただき、日々の汚れを確実に落としていただきます。歯にこびりついた歯石はブラッシングではとれないため、歯科医院でこれを除去します。ただ、これがくせ者で、お口の中の目に見えるところだけではなく、目に見えない歯周ポケットの奥の方までこびりついていることが多く、とても手間暇のかかる作業になります。
それでも、歯周ポケットが深い場合には、手探りで歯石を完全に取りきることは不可能といわれており、歯ぐきを切開して歯石を取る手術を行います。そこまでして汚れを取っても、日々のブラッシングがおろそかになれば、また汚れがこびりついてしまいます。
ですからそうなる前に汚れが確実に取れているか定期的にチェックを行います。虫歯や入れ歯などの治療は歯医者に任せれば何とかなりますが、歯周病の治療は患者さんにがんばっていただかないと治らない病気と言えます。
インプラントのQ&A
痛いですか?
手術は麻酔をしてしまえば痛くはありません。麻酔が切れた後、腫れや痛みが出てきますので、痛み止めや抗生剤を飲んでいただき抑えます。術後の腫れや痛みは手術の内容や個人差により大きく異なりますが、インプラントの埋入だけであれば、痛み止めを1~2回飲むだけで済んでしまうことが多いようです。いつも、手術直後に痛み止めを1錠飲んでいただいていますが、それだけで済んでしまう方も結構いらっしゃいます。
骨移植などの手術を同時に行った場合は、腫れや痛みが起こりやすく、腫れは1週間ほど残りますが、痛みは1~2日で消失するケースが多いようです。手術ですから「全く痛くないですよ。」とはいえません。歯を抜くと骨に穴が開きますが、通常そのままにしておきます。インプラントは骨に穴を開けてネジを打ち込みますが、厳重に滅菌処理をして感染予防をします。見方を変えれば歯を抜くよりも炎症を起こしにくいと言えます。
期間はどれくらいですか?
骨の状態がよい下顎であれば4ヶ月、上顎であれば6ヶ月です。骨の状態が悪い場合、骨の状態を改善するために3~9ヶ月かかることもあります。また、上顎前歯部は審美的要素が大きいため、仮歯の状態で4~6ヶ月歯肉の安定を待つため、その分期間が長くなります。ただ、仮歯でも目をこらして見ない限り仮歯だとわかることはありません。
費用はどれくらいかかりますか?
臼歯部で約35万、前歯部で約40万です。前歯は、審美的要素が多く仮歯でのコントロール期間が長く特殊な材料も使うため割高となっています。
何本必要ですか?
欠損部の大きさと、対する歯の状態で変わります。例えば奥歯を3本連続して失ってしまった場合、インプラントを3本入れることも2本入れてブリッジにすることも可能です。力関係により必ずしも失った歯の本数だけインプラントを入れなければならないということはありません。
どれくらい保ちますか?
きちんとメインテナンスをすればかなり長く保ちます。インプラントの成功率に関するいくつかの研究発表を読んでみると、5年後の維持成功率が93%~98%と非常に高い成功率を示しています。
では、天然歯のブリッジとインプラントと比較するとどうでしょう。2006年にヨーロッパのインプラント学会で発表された論文を引用しますと、5年維持成功率が天然歯のブリッジで93.8%、インプラントのブリッジで95.2%、単独のインプラントで94.5%、10年維持成功率が天然歯のブリッジで80.3%、インプラントのブリッジで86.7%、単独のインプラントで89.4%となっています。
維持成功率ではインプラントの方が天然歯のブリッジより優れていると言えます。これは、天然歯よりインプラントの方が優れていると言っているわけではなく、あくまで歯を失ってしまいその修復を行った場合における比較です。また、当院では保証制度を設けていますので万一のことがあれば責任を持って対応させていただきます。
メインテナンスはどのようにすればよいですか?
メインテナンスは非常に重要です。メインテナンスの方法については必ず個別に指導させていただいています。基本的にはメインテナンスコースを受けて頂くことをお勧めします。皆さんは床屋や美容院にはこまめに通うのにどうして歯のことになるとおっくうになってしまうのでしょうね。「歯は命」です。
インプラントの誤解
インプラントが合う合わない?
インプラントについて誤解されている方がよく口にされるのが、「インプラントには合う合わないがあるって聞いてるんですが、私の場合どうなんでしょう?」という一言です。この場合の「合う合わない」のニュアンスは、「拒絶反応などがおきて、インプラントが生着しない」と考えられているように思います。
では、インプラントが生着しない、つまり骨にくっつかないというのは本当に起こるのでしょうか?答えは、起こります。ただし、これはほとんど生体の問題ではありません。インプラントは非常に優れた人工臓器で、定められた条件下であれば、基本的どなたでも生着します。しかし、手術の手技が未熟であったり、術後の管理がうまくなかったりすると、生着しないことがあります。
つまり、しっかりとした技術を持った医師が手術を行い、患者さんが術後の管理を怠らなければ、インプラントは非常に高い成功率でうまくいきます。ですから、インプラントが合う合わないというのは、おかしな議論といえます。
インプラントがうまくいかないのは、患者さんの体に問題がある訳ではなく、医師の技術や患者さんの協力度に問題があるのです。
インプラントの手術は痛くて腫れる?
これは、最初に答えを言いましょう。骨の状態が良くて、スムースな手術が行えれば、基本的に痛みや腫れはほとんどありません。でも、痛みや腫れが出るケースも当然あります。私の経験から腫れや痛みが出たケースをあげますと、骨が少なくて骨移植を併用した場合、手術に時間がかかった時などです。
つまり、インプラント入れること自体はあまり痛みや腫れを起こすことはないのですが、周囲の骨や歯肉をいじった時に症状が出ます。その証拠に、フラップレスと呼ばれる歯肉をインプラントの直径しか切らない術式では、ほとんど痛みや腫れは出ません。また、歯を抜いた直後にインプラントを入れる同時埋入という術式もほとんど痛みや腫れは出ません。痛みや腫れを引き起こすのは、付帯手術である骨移植や歯肉の形成に原因があるのです。
インプラントはどれくらいもつの?
インプラントは、あくまで人工物であり、天然歯と同様の性能を持っている訳ではありません。ですから、天然歯ほど長く持つとは言えません。現在もっとも長い臨床例で、最初に試験的に入れたインプラントで、患者さんが亡くなるまで40年以上機能していたという報告があります。早い話、インプラントがこの世に出てからまだ45年しか経過していないために、それ以上の臨床例はありません。
一般的に、インプラントの5年維持成功率は、下顎で98%、上顎で93%前後と言われてます。これが10年になると90%をわずかに切りますが、あくまでこれはいい状態で保てている成功率ですから、多少問題があっても機能しているものを含めればもっと高い成功率となります。インプラントがどれくらいもつかには答えることはできませんが、非常に高い維持率であることに間違いはありません。
誤解は損です
お友達の話を鵜呑みにして、誤った選択をされることは患者さんにとってはとても不利益なことです。正確な情報を元にインプラントをするかしないか考えることが最も重要です。今はインターネットというとても便利な情報源があります。これをフル活用して、いろんな知識を身につけ、より良い選択をされることを願ってやみません。
メインテナンス

インプラントを長期的に安定した状態で使用するために
インプラントは天然歯に比べ感染に弱いため、長くお使い頂くためにはメインテナンスが必要不可欠です。定期的なメインテナンスを受けて頂いた方には、インプラント本体の保証をしています。メインテナンスを受けられなかった方は、保証には応じられませんのでご了承ください。
メインテナンスには、いくつかコースを分けています。最初の1年間は無償でメインテナンスを行います。2年目以降、年間コースとしてインプラントの本数が5本以下の場合年間4万円(税別)、6本以上の場合6万円(税別)にてご希望の回数だけ(2〜4回受けて頂きます)クリーニングを行います。これには、ご自宅でメインテナンス必要な歯ブラシやフロスなどをお付けしております。
また、1回ごとの場合、5本以下の場合1回1万円、6本以上の場合1回1万5千円にてクリーニングを行いますが、これには歯ブラシなどのメインテナンス用品はおつけしておりません。(ただし、年2回上メインテナンスを受けて頂けない場合、保証対象外となります。)メインテナンスをきちんと受けていたにも関わらず、インプラントにトラブルが生じた場合は、10年以内であれば無償でインプラント本体のやり直しを行います。10年以上20年以内までは半額とします。
上部構造と呼ばれるセラミックの部分は、5年間 無償 10年まで 1/3患者負担 10年以上 2/3患者負担 としています。メインテナンスを受けられずに問題が生じた場合、期間に関わらず2/3患者負担となりますので、ご注意ください。
メインテナンスが難しいとお考えの方は、インプラントの適応ではないと考えております。メインテナンスをしっかりすることが、インプラントの成果を左右する最も重要な要素ではないでしょうか。
インプラントのリスク
予知性は高いが万一のことも知っておくべき
インプラントは、入れ歯やブリッジにかわるものとして約40年前に登場しました。そして多数の臨床成績が報告され、今や維持成功率が上顎で92~94%、下顎で95~98%という非常に予知性の高い治療方法として確立されています。
しかし、治療費が高額で外科処置を伴うため失敗したときのダメージは大きく、偶発症を理解していないと後で後悔することになります。インプラントはあくまで人工物であり、そのリスクを十分理解した上で使っていただくことが、ひいては長く安定した状態を保つことにつながります。
インプラントができない場合
次の項目に当てはまる場合手術ができないことがあります
未管理の糖尿病(管理されていれば可能です)
心臓疾患、不整脈等があり麻酔薬禁忌の患者さ
コントロールできない出血傾向(止血異常)
精神的疾患をお持ちの方(有意識下での手術のため手術中のパニックなど)
インプラントの埋入手術時に生じるリスク
下歯槽神経
下顎には下歯槽神経と呼ばれる太い神経が走行しています。インプラントの位置決めには必ずレントゲンで下歯槽神経までの距離を測り、埋入時のドリルの深さを決めます。埋入するインプラントの先と下歯槽神経までの距離が長ければ神経損傷のリスクは少なくなりますが、神経との距離を取るあまりインプラントが短くなってしまうとインプラントの脱落のリスクが高くなります。
神経損傷した場合、しびれや麻痺などが起こりますが、下歯槽神経は知覚神経であるため顔貌が変形したり、運動障害が起こったりすることはありません。神経は他の組織に比べ治癒が遅く、完全に切断してしまうと治癒する可能性は非常に低いです。
部分的な損傷であれば治癒の可能性がありますが、3週間から半年近くかかります。主な治療法は、ビタミン剤や副腎皮質ホルモンの投与などが有効とされています。ただ、十分な診査を行えば滅多に起こることではありません。
下歯槽動脈 舌下動脈
下歯槽神経のすぐそばには、下歯槽動脈が走行していますが、損傷の確率は少ないです。もし損傷しても、圧迫止血で止血できます。 舌下動脈の損傷は、ドリリング時に埋入方向が舌側よりになり、下顎骨を貫通して損傷する事があります。希なケースですが、有効な止血法がなく、経過を観察する事になる場合もあります。
どちらのケースも内出血し、手術翌日から3週間程度皮下出血斑が生じる事がありますが、完全に消失します。
副鼻腔への穿孔
上顎臼歯部の骨の厚みが薄いケースが多く、インプラントの長さが十分に確保できない場合、ソケットリフトと呼ばれる上顎洞挙上術を行うことがあります。この手術は術者の手の感覚だけで上顎の粘膜を挙上するため、上顎洞への穿孔のリスクがあります。上顎洞へ穿孔した場合は、その部位へのインプラント植立を中止しなければなりませんが、一定期間(3ヶ月ほど)治癒を待ち、再度埋入することが可能です。
金属アレルギー
インプラントは非常に安定した金属として知られるチタンでできており、生体親和性が非常に高く、アレルギー反応が起こったという報告はほとんどありません。ただ、最近の研究では骨の状態やインプラントの手術に問題がなかったにもかかわらず、原因不明の脱落を起こす症例が1%以下ですが報告されており、チタンアレルギーとの因果関係が示唆されています。
インプラント植立後の問題
腫れや内出血、希に痛み痺れ等が起こる事がありますが、時間の経過とともに改善していきます。インプラント植立後3週間は埋入部位を安静にし、骨結合を2~6ヶ月待ちます。ただし、骨の質が悪かったり、不正な力が加わる事でインプラントの脱落が希にあります。また、何らかの原因で骨結合しない場合も希にあります。その時は、もう少し期間を延長したり、再手術を行い対応します。
破折
破折は、比較的頻度の高いトラブルです。といっても上部構造と呼ばれる歯ぐきより上の部分の破折がほとんどで、次に下部のインプラントと連結するネジの緩みや破損つづきます。しかし、これらはパーツを取り替えることで修理できますので、手術からやり直す必要はありません。骨の中に埋めるインプラント自体が破折することもありますが、非常にまれです。
インプラントは骨と強固に結合しているため、天然歯よりも伝わる衝撃は大きく、破折が起こりやすい構造といえます。ある意味インプラントの欠点ともいえますが、それほど高い頻度ではなく、破折が起こった場合の補償もしておりますので過度に心配する必要はありません。
インプラント周囲炎
清掃が不十分だと歯肉が炎症を起こし、腫れたり膿が出たりしてインプラントの動揺が起きことがあります。まずインプラントの治療を受ける上で、クリアーしなければいけない問題が『歯ブラシが出来る事』です。
インプラントは歯を頑丈に結合しますが、歯肉との結合は自分の歯よりも弱いのです。従って、食べカスがインプラントの周りに残っていると炎症を起こし、さらに進むと腫れたり出血したりします。最悪の場合、インプラントの動揺が始まります。インプラントが動揺すれば脱落につながります。ブラッシングがきちんと出来れば、何の問題もなく長くインプラントは機能します。
審美的問題
奥歯においてはそれほど問題になりませんが、前歯においては見た目が非常に重要です。しかし、インプラントで審美的問題をはいまだに学会の議論となっている程、難しい問題をいくつも抱えています。症例ごとにどの程度の回復が可能か異なりますので、ご相談ください。
骨のないところにインプラント入れられない
インプラントは、骨にネジを埋め込むもので、骨が十分になければ入れることができません。かつては、骨のないところにインプラントは入れられなかったのですが、骨移植の術式が確立しこれまで不可能だった部位にインプラントを入れることができるようになりました。
一般的な移植法
骨を移植するには、他の部位より削ってきた自家骨か人工骨などを骨の不足している部位へ置き、他の組織が入り込まないようにメンブレン(遮断膜)で包み込み、3~9ヶ月間骨が再生するのを待ちます。自家骨としては、腰骨や脚の骨や頭の骨などがありますが、当院では口腔内からのみ採取しています。
また、人工骨だけ移植する場合もあります。骨造成の成否にはざまざまな条件がありますが、骨の幅を厚くしたり、穴を埋めたりすることは易しいのですが、高さを増やすことは非常に難しいと言われています。
簡単な移植
インプラントを入れるときにちょっと骨の厚みがないということがよくあります。そういった場合にインプラントの埋入と同時に骨移植を行うことで、インプラントの露出を防ぐことができます。これはインプラントを埋入するためのドリリング出てくる骨の削りくずを集めて、人工骨などとブレンドして足りない部位に移植します。わざわざ他から骨を削って持ってくる必要はなく、とても簡単で患者さんへの侵襲も少ない術式です。
遮断膜による移植骨の隔離
興味深いことに、粘膜と骨の再生速度には差があります。当然粘膜の再生速度が圧倒的に速いのですが、骨の再生を期待している場合にはこれが災いします。骨を盛り上げたい場所に自家骨や人工骨を置いただけでは、期待した骨はできずに先に粘膜が再生してしまいます。
それを防ぐために、骨を再生したい部位にメンブレンと呼ばれる遮断膜で覆い、粘膜が入り込んでくるのを防ぎます。これでうまくいくように思われますがなかなかそううまくはいきません。メンブレンを使うことにより組織への血流が阻害されるため、感染を起こしやすくなります。感染を起こせば、期待した骨の造成ができないどころか最悪当初より骨がなくなってしまいます。メンブレンを使うことは両刃の剣といってよいのです。
上顎洞挙上術
上顎の奥歯の上には上顎洞呼ばれる副鼻腔が存在します。やっかいなことにこれが大きかったり、抜歯後の骨の吸収量が多かったりするとインプラントに十分な深さの骨がないことがよくあります。かつては、こうした症例はインプラントを入れられなかったのですが、現在は上顎洞挙上術という手術により骨の厚みを増やしインプラントを埋入することができるようになりました。
上顎洞挙上述には現在2通りのやり方があります。7mm以上の骨の厚みがある場合は、インプランを埋入する際に開ける穴から上顎洞を挙上し、そのままインプラントを入れてしまいます(ソケットリフト)。
7mmに骨の厚みが満たない場合は、上顎洞の横から穴を開けて移植骨を入れてから6~9ヶ月待機し、骨の再生をまってインプラントを埋入します(サイナスリフト)。ともに、成功率は高く、確実な骨造成法と言えます。

診査
インプラントを入れることになったら、最初に顎の骨や残っている歯、歯肉の診査を行います。X-線で十分な骨を確認できればすぐインプラントの手術に取りかかれますが、もし十分な骨がなかった場合、骨造成術などを検討していきます。もちろん、全身の健康状態などもこの段階でチェックしておきます。
インプラントの埋入手術
1回法:1回法とは手術を1回で済ませる方法で、インプラントを顎骨に埋入し、その上に土台を付けて歯肉を縫合します。手術時間は1部位であれば1時間以内に終わり、日帰りで行います。
2回法:1回目の手術では、インプラントを埋入したら、すぐに歯肉を縫合してインプラントが顎骨に生着するまで、インプラントを歯肉の下に隠してしまいます。2回目の手術は、治癒期間後に歯肉を少し切り、インプラントに土台を連結します。2回目の手術は非常に簡単な手術です。
治癒期間
インプラントが顎骨に生着するには一定の期間が必要です。期間は、骨質に依存しますが、下顎なら3ヶ月、骨の柔らかい上顎では6ヶ月を目安にしています。
歯の製作
型を取って歯を作ります。上顎前歯では、審美的な要素が絡んでくるため、仮歯を入れて、歯肉の形状を整えながら歯肉の安定を3ヶ月~6ヶ月待ちます。目立たない部位であれば、最終的な歯を作ります。
新しい歯の装着
いよいよ新しい歯が入ります。ほとんど天然歯と変わらないものですから、どんなものでも噛めるようになります。
メインテナンス
インプラントを長く維持するためには、ご自身のお手入れと、定期的なプロのお手入れが不可欠です。必ずプロのメインテナンスを受けてください。
インプラントの優位性
最も自然の歯に近い治療法
インプラント治療とは、骨にネジを埋め込み、その上に歯を作る治療法です。これまで、歯を失ってしまったら、取り外し式の入れ歯か隣に残っている歯を削ってブリッジを入れるのが一般的でしたが、インプラントは最も天然歯に近い治療法として確立され、世界中で行われています。
ブリッジや入れ歯より優れているところ
ブリッジは隣接する歯を削って、文字通り橋を架けるようにして修復する方法です。ほぼ天然歯のように噛むことができますが、ダミーの歯にかかる力が土台の歯にかかるため、残りの歯の寿命を縮めます。また、土台の歯は連結しているために運命共同体となり、1ヶ所問題が生じればすべて作り直さなければなりません。
入れ歯は残っている歯にバネをかけて安定させますが、ブリッジと同様の土台の歯の寿命を縮めます。また、入れ歯はおもに粘膜に支持を求めていますので、噛み心地はあまりよくありません。
93%~98%という高い成功率
インプラントの成功率に関するいくつかの研究発表を読んでみると、5年後の維持成功率が93%~98%と非常に高い成功率を示しています。
では、天然歯のブリッジとインプラントと比較するとどうでしょう。2006年のヨーロッパインプラント学会のコンセンサスレポートを引用しますと、5年維持成功率が天然歯のブリッジで93.8%、インプラントのブリッジで95.2%、単独のインプラントで94.5%、10年維持成功率が天然歯のブリッジで80.3%、インプラントのブリッジで86.7%、単独のインプラントで89.4%となっています。維持成功率ではインプラントの方が天然歯のブリッジより優れていると言えます。
アメリカやヨーロッパのインプラント学会では数年に一度コンセンサス会議というものが開かれます。これは主要なテーマを決め、選ばれたスペシャリストがそれらについて討論し、共通認識事項を決めていきます。例えば、インプラントの成功率についてというテーマでは、会議に参加した全員が妥当だといえる数字をきめます。それが、前記した93%~98%という数字です。
2011年1月19日 « トップへ » 2011年3月21日





